先に結論

亡くなった方が入っていた保険 給付の名前 受け取る人 金額
国民健康保険 葬祭費 葬祭を行った人 市区町村の条例で決まる(例:横浜市5万円、世田谷区7万円)
後期高齢者医療制度 葬祭費 葬祭を行った人 都道府県ごとの広域連合で決まる(例:杉並区の案内で7万円)
会社の健康保険(協会けんぽの場合) 埋葬料 生計を維持されていた人で、埋葬を行う人 50,000円
同上(埋葬料を受け取る人がいない場合) 埋葬費 実際に埋葬を行った人 50,000円の範囲内で、実際にかかった費用

金額の例は、2026年10月25日に各自治体・協会けんぽの公式サイトで確認したものです。健康保険組合や共済組合に入っていた場合は、それぞれの組合にご確認ください。

国民健康保険の「葬祭費」

法律の決まり

国民健康保険法の第58条は、市町村などが、被保険者の死亡について「条例又は規約の定めるところにより、(中略)葬祭費の支給若しくは葬祭の給付を行うものとする」と定めています。金額や手続きは条例で決めるため、市区町村によって違います。

自治体の案内の例

「葬儀をせず、火葬と散骨だけ」の場合

葬儀(お通夜や告別式)を行わず、火葬だけをして散骨する方もいらっしゃいます。この場合に葬祭費が出るかどうかは、市区町村の条例と運用によります。

横浜市のように火葬を葬祭に含めて案内している自治体があります。一方で、葬儀や火葬の領収書など、葬祭を行ったことを示す書類を求める自治体があり、どの書類で認めるかは自治体ごとに違います。亡くなった方が住んでいた市区町村の国民健康保険の窓口に、「葬儀は行わず、火葬のみで、その後散骨する」と伝えて確認するのが確実です。

必要になりやすい書類

自治体の案内では、次のような書類が挙げられています(自治体によって違います)。

火葬の領収書や、火葬のあとに受け取る書類(埋葬許可証)は、散骨の業者に写しを求められることもあります。原本はなくさないよう、まとめて保管しておきましょう(散骨に必要な手続きと書類)。

後期高齢者医療制度の「葬祭費」

75歳以上の方などが入る後期高齢者医療制度にも、葬祭費があります。高齢者の医療の確保に関する法律の第86条は、後期高齢者医療広域連合が条例の定めるところにより葬祭費の支給などを行うと定めており、金額は都道府県ごとの広域連合の条例で決まります。申請の窓口は市区町村です。たとえば杉並区は、後期高齢者医療制度の加入者が亡くなったとき、葬儀を行った方に7万円を支給すると案内しており、「葬儀代」または「火葬代」と書かれた領収書を必要書類としています。

会社の健康保険の「埋葬料」「埋葬費」

法律の決まり

健康保険法の第100条は、被保険者が亡くなったとき、その方に生計を維持されていた人で「埋葬を行うもの」に埋葬料を支給し、その人がいない場合は、実際に埋葬を行った人に、同じ金額の範囲内で埋葬にかかった費用を支給すると定めています。被扶養者(ご家族)が亡くなったときは、被保険者に家族埋葬料が支給されます(第113条)。

協会けんぽの場合

協会けんぽは、次のように案内しています。

埋葬費の対象となる費用として、協会けんぽは「霊柩車代、霊柩運搬代、霊前供物代、火葬料、僧侶の謝礼等」を挙げています。散骨の業者に払う費用が含まれるかどうかは、この案内からは分からないため、埋葬費を申請する場合は協会けんぽの窓口に確認してください。

健康保険組合や共済組合に入っていた場合は、金額や手続きが違うことがあります。勤め先や組合にお問い合わせください。

申請の期限は2年

国民健康保険法の第110条、健康保険法の第193条は、保険給付を受ける権利は、行使できる時から2年で時効によって消滅すると定めています。自治体の案内でも、葬祭費は葬儀を行った日の翌日から2年で時効となる、と書かれています。

散骨は、火葬からしばらく日をおいて行うこともあります。期限は散骨の時期とは関係なく数えられることがあるため、火葬が終わったら早めに確認しておくと安心です。

散骨の費用とあわせて考える

葬祭費や埋葬料は、散骨の費用をすべてまかなえるものではありませんが、火葬や散骨にかかる費用の一部の助けになります。散骨の費用は、形(委託・合同・貸切)や、粉骨が含まれているかで大きく変わります。

まとめ


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出典(2026年10月25日閲覧)