先に結論:送る前に確認したい5つのこと
粉骨(ご遺骨をパウダー状にすること)や委託散骨は、ご遺骨を郵送して頼める業者が多くあります。送る前に、次の5つを業者の案内で確認しておくと安心です。
- 送り方:どの配送サービスで送るよう案内されているか(多くの業者はゆうパックを案内しています)
- 梱包:送骨キットが届くのか、自分で箱を用意するのか。骨壺ごと送るのか、袋に移して送るのか
- 同封する書類:申込書、火葬のときに受け取った書類の写し、身分証の写しなど
- 費用:送料・キット代は料金に含まれるか。元払いか着払いか
- 返ってくる形:粉骨のあと、どのような容器・袋で、どう返送されるか(粉骨だけを頼む場合)
以下で、流れと梱包のしかたを順番に説明します。
郵送で頼むときの流れ
業者によって順番は少し違いますが、一般的には次のように進みます。
- 申し込み・書類の取り寄せ:公式サイトや電話で申し込み、申込書や送り方の案内を受け取ります。
- 送骨キットの受け取り(ある場合):箱・緩衝材・送り状などが届く業者があります。
- 梱包して発送:案内に沿って梱包し、書類を同封して送ります。
- 到着の連絡・作業:業者に届いたあと、粉骨(委託散骨なら、その後散骨)が行われます。
- 返送・報告:粉骨だけの場合はご遺骨が返送され、委託散骨の場合は散骨の報告や証明書が届く業者があります。
送り方:ゆうパックについて分かっていること
当サイトで送り方を確認できた掲載業者の多くは、日本郵便のゆうパックで送るよう案内していました。「ゆうパックのみ」と書いている業者もあります。
日本郵便の公式情報で確認できたのは、次の点です。
- ゆうパックの約款(2026年10月1日改正)の第7条では、引き受けを断ることがある物として、危険品や他の荷物を傷めるおそれのある物などと、日本郵便が特に定めて表示した物(愛護動物・現金・複数の個人情報)が挙げられています。遺骨はこの中に入っていません。
- ただし、日本郵便が遺骨の郵送について個別に案内しているページは、当サイトでは見つけられませんでした。
- ゆうパックで送れる大きさは3辺の合計が170cm以下、重さは25kgまでです。追跡サービスがあり、元払いのほか着払いも使えます。
- 損害賠償は最高30万円までです。
なお、海外あての国際郵便では、遺骨は原則として引き受けてもらえない物に入っています。海外の海での散骨を考えている場合は、業者に相談してください。
ヤマト運輸や佐川急便などほかの配送会社の扱いは、当サイトでは各社の公式情報を確認できていません。業者の案内に書かれた方法で送るのが安全です。
梱包のしかた
梱包は、業者の案内がある場合はそれに従うのが基本です。ここでは、多くの業者の案内に共通する点をまとめます。
骨壺のふたを固定する
骨壺ごと送る場合は、運ぶ途中でふたが開かないよう、テープでふたと本体を固定します。中のご遺骨がこぼれないよう、しっかり密封するよう案内している業者もあります。骨壺を入れていた箱や覆い袋をどうするか(一緒に送るか、手元に残すか)は、業者に確認してください。
割れないように緩衝材で包む
骨壺は陶器のものが多く、割れやすいため、タオルや緩衝材で包み、段ボール箱の中で動かないようすき間を埋めます。段ボールは丈夫なものを使いましょう。
袋に移して送るよう案内する業者もある
骨壺は同封せず、ご遺骨をジッパー付きの袋に二重に入れて送るよう案内する業者もあります。骨壺を同封すると別料金になる業者もあるため、どちらの形で送るかを事前に確認してください。
お墓から取り出したご遺骨の場合
お墓から取り出したご遺骨は、湿っていることがあります。そのまま送ってよいか、乾燥作業が別料金になるかを、事前に業者へ確認しておきましょう。
品名の書き方
送り状の品名欄の書き方(「遺骨」と書くか、別の書き方を案内しているか)は業者によって違います。案内がない場合は、業者に確認してください。
同封する書類
業者が求める書類を同封します。掲載業者の案内でよく見られたのは、次のようなものです。
- 申込書・同意書
- 火葬のときに受け取った書類の写し
- 申し込む方の身分証の写し
「火葬のときに受け取った書類」について補足すると、墓地、埋葬等に関する法律では、市町村長は火葬の許可を与えるときに火葬許可証を交付し(第8条)、火葬場の管理者は火葬を行ったあと、火葬許可証に必要な事項を記入して、火葬を求めた者に返すこととされています(第16条第2項)。どの書類の写しが必要かは、業者の案内で確認してください。お墓から取り出したご遺骨の場合は、改葬の手続きが関係することがあります(墓じまいから散骨までの流れ)。
送料・キット代の考え方
送料やキット代の扱いは、業者によってかなり違います。当サイトで確認した掲載業者の案内には、次のような形がありました。
- 送料は利用者の負担(元払い)
- 着払いで送り、送料は料金に含まれる
- 送骨キットは無料で送られてくる
- 送骨キットは有料(数千円程度)、または任意で購入
- 往路の送料は利用者、返送の送料は業者が負担
料金を比べるときは、「プランの料金+送料+キット代」で考えると、実際にかかる額に近くなります。当サイトの委託散骨の比較では、粉骨込みの総額に送料やキット代は原則として含めていません(計算方法は料金の調べ方)。
粉骨だけを頼む場合の返送
粉骨だけを頼む場合は、粉骨したご遺骨が返送されてきます。返ってくる容器(袋・真空パック・小さな骨壺など)、返送の送料、元の骨壺の扱い(返送するか、処分を頼めるか)は業者ごとに違います。手元供養や、ご自身で散骨することを考えている場合は、使いたい容器の形に合わせて選ぶとよいでしょう。粉骨の料金については粉骨の料金を比較にまとめています。
発送する前のチェックリスト
最後に、発送の前に確かめておきたいことをまとめます。
- 業者に申し込みが済んでいて、送り先の住所・宛名が業者の案内どおりになっているか
- 骨壺のふたをテープで固定したか(または、案内どおり袋に移したか)
- 箱の中でご遺骨が動かないよう、すき間を緩衝材で埋めたか
- 申込書など、業者が求める書類を同封したか
- 送り状の控え(追跡番号)を手元に残したか
- 元払いか着払いか、案内どおりになっているか
発送したら、業者に「送りました」と連絡しておくと、到着の確認がスムーズです。追跡番号を伝えておくと、業者の側でも配達状況を確かめられます。
届くまで・作業が終わるまでの期間
ゆうパックの配達日数は、送る地域と届け先の組み合わせで変わります。業者に届いてから粉骨が終わるまで、また委託散骨の場合に散骨が行われるまでの期間も、業者やプラン、天候によって違います。法要の日程などに合わせたい事情がある場合は、申し込みのときに伝え、いつ頃までに送ればよいかを確認しておきましょう。
比較ページのご案内
- 粉骨の比較:粉骨の料金・郵送受付で並べ替え
- 委託散骨(郵送OK)の比較:郵送受付・粉骨込みの総額で絞り込み
- 散骨する海域から探す:遠方の海でも、郵送で頼める業者を海域ごとに
- 料金の調べ方
出典(2026年10月20日閲覧)
- 日本郵便「ゆうパック約款」(第7条):https://www.post.japanpost.jp/assets/docs/about/disclosure/yakkan/4-1.pdf
- 日本郵便「ゆうパック」サービス案内(大きさ・重さ・損害賠償・追跡):https://www.post.japanpost.jp/service/send/domestic/delivery/yu-pack/
- 日本郵便「お引き受けできないもの(ゆうグローバルエクスプレス)」:https://www.post.japanpost.jp/service/send/oversea/list/ugx/restriction.html
- e-Gov法令検索「墓地、埋葬等に関する法律」(第8条・第16条):https://laws.e-gov.go.jp/law/323AC0000000048
- 送り方・送料・キットの例:当サイト掲載業者の公式サイトの案内(業者ごとの確認日・出典は各業者のページに記載)